NDRX

NDRX

Electronic

NDRXは、ジョージアのエレクトロニック・ミュージック・シーンを支えるアクティヴィストであり、名門テクノクラブ〈BASSIANI〉のレジデントDJである。クラブカルチャーの本質的な価値を守り続けるその歩みは、2000年代半ば、10代の仲間たちとともにトビリシの路上で即興レイヴを開催していた頃に始まった。「We Need More Clubs in Georgia(ジョージアにはもっとクラブが必要だ)」というスローガンを掲げた当時の若きDJたちは、通行人から奇異の目や冷ややかな視線を向けられながらも、踊りたい、音楽を鳴らしたいという衝動に突き動かされ、街に何も起きていなかった時代にパーティを続けていった。 その後、NDRXは2012年から2015年にかけて音楽シリーズ〈Stare at DJ〉を立ち上げ、長年にわたりローカルシーンの発展に大きく貢献する。続くプロジェクト〈11TH Floor〉(2015年)は、志を同じくするエレクトロニック・ミュージック・アーティストたちを結びつけることを目的としたもので、「アーティストたちが11階に集まり、まるでコミューンのような場が生まれた」と彼は語る。DJスクールへの献身的な取り組みは、現在ジョージア国内外のクラブを満たす数多くの新世代DJやプロデューサーを育む大きなうねりを生んだ。 2016年以降、NDRXはジョージアのクラブカルチャーを革命的に変え、世界のエレクトロニック・ミュージック・ムーブメントにも強い影響を与えてきた〈BASSIANI〉に参加。同クラブは、抵抗的かつ既存の価値観に抗するユースカルチャーの地下拠点として機能してきたが、2018年には国家武装警察による強制捜査を受け、数万人規模のダンサーが抗議のため街頭に繰り出す事態となった。路上レイヴの経験を持つNDRXは、アーティストたちとともに抗議の場でプレイを行い、「We Dance Together, We Fight Together」という新たなスローガンを掲げた。その結果、国家は一歩引き、クラブは翌週末に再オープンを果たした。 近年、NDRXはベルリンのBerghain、アムステルダムのADE、De School、Vault Sessions、セルビアのExit Festival、バルセロナのSonar、ニューヨークのBasement、サンパウロのODD、コペンハーゲンのFast Forward、フランクフルトのRobert Johnson、シアトルのKremwerkなど、世界屈指のダンスフロアに迎えられている。また、ベルリンのHerrensauna、アムステルダムのSpielraum、トビリシのHoroom Nightsといった、クィアで妥協のないコレクティヴ/パーティへの出演も重ねてきた。 DJに専念するNDRXのセットは、膨大なコレクションから厳選された音源を卓越した技術で組み上げる、完成度の高い体験を生み出す。彼のプレイはダンスフロアに屈強で揺るぎない精神を呼び込み、その剥き出しの情熱こそが、NDRXをジョージア・エレクトロニック・ミュージック・シーンの中核たらしめている。